春まだ浅い八ヶ岳の畑は、一見枯れ草の野原のよう。
しかしよく見ると、ところどころに可愛らしい春の草花が顔をのぞかせています。
耕さない自然農の畑では、たくさんの草や虫たちの生命の営みが、冬の間も途絶えることなく続いていたんですね。そして野菜達もまた、雪の下で生きていました。
草と一緒に、春の陽を浴びて嬉しそうです。
さて、今日は野菜を育てるための土台作り、「畝立て」を行いました。
土を耕さない自然農ですが、畑の状態において必要であれば、畝を立てます。
畝を立てることで、畑の水はけや空気の通りが良くなり、野菜が育ちやすい環境になります。この畝立ての作業は、本来は前年の秋に行っておくものですが、今日はこの春から畑を始める皆さんに、畝の作り方を見てもらいました。自然農の畑で大きく土を動かすのは、この最初の「畝立て」だけです。その後は、この畝に草が生えてくるのを待ち、種を蒔いていきます。
「畝立て」の後は、冬の間、土の穴に貯蔵しておいた大根を、皆んなで試食しました。とても甘くて瑞々しく、まるでフルーツのよう。この大根、昨年の11月下旬に畑から収穫し、その後約4ヶ月間土の穴の中で生きていました。無肥料で育った自然農の大根は、しっかりとしまっていて、今も収穫直後のような瑞々しさを保っています。